ネットワークビジネスやってた僕の2年間の記録【前編】
ネットワークビジネスやってた僕の2年間の記録【後編】
マルチ信者?洗脳?すでにそうなっている事にも気付いてない
仕事そっちのけで勧誘活動を続けた結果、やっと僕のダウンに4人の会員が出来た。
そんな時に田中さんがある物をしつこく勧めてきた。それは、
[製品を体感しながらスムーズにタイトルを獲得する近道になる商品セット]だ。
値段は、八万円.. 驚きはしたものの、僕と僕のダウンラインにいる中で3人が購入すれば、一気に僕は中堅的なタイトルに近づく。
「カードで払えばどうにかなる…ここまでの努力を無駄に出来ない。支払日までにお金を稼ごう。」
そう思って迷う事なく購入を決意し、ダウンの人間にも早速購入を勧めていた。
そんな大きな投資と言う名の大消費をした僕の勧誘活動は、より一層力が入るようになった。
こういうビジネスだと説明した際に、
「マルチじゃないの?」「ねずみ講じゃないの?どう違うの?」「そんなに流行るものだと思わない」
などと言われる事は当たり前のようにあった。
言われれば言われる程ムキになって否定したり、こんな話に関心を示さないなんてもったいない!
などと本気で思っていた。
そんなやり方でも多くの人数に会った結果、15人の会員がいる少ないなりにもグループといえる状態になっていたが、収入は全く無かった。
自分では順調だと思ってるせいもあってそんな状態にイライラしていた僕は、
自分の時と同じように先行投資だと説明した上で、高価な商品セットや製品を買えそうなメンバーには勧めまくった。
そのおかげでその月だけ、僕の収入は8万円程あった。しかしよく考えてみると言い方は悪いが、
自分のグループの会員ほとんどが20代前半で、広い交友関係も人脈も無い貧乏な人ばかりだった。
明らかに数だけの中身スカスカのグループだったが、まだ諦めずにやり続ければ輪が広がるかもしれない。
そう思った僕は、意識改革のために勉強を兼ねたパーティーを開いたり、
会社主催のイベントに参加したりと出来る限りの事をやった。
まだ洗脳から目が覚めない僕の金銭事情は引き返す事が出来ないぐらいになっていた。
カードの支払い・製品代・セミナー代・お茶代、そして家賃含めた生活費と、仕事もろくに行ってない分、借金を重ねて維持した。
予想外の事実発覚で終わりへまっしぐら
完全に泥沼生活に入りきってしまった僕の生活も一年半程続いたとき、ついに終わりへの折り返し地点に入った。
特に一番の原因になったのはまさかの田中さん。
実はかなり問題がある人で、ぼくのグループの会員1人1人に対しても、しつこくセミナーに誘ったり、長文の自己啓発系LINEを毎日送っていた。
それを嫌がる数人の会員から僕へ、田中さんの愚痴や、もう辞めたいという連絡が来るようになった。
一番唖然としたのは、男性会員との性的行為を行っていたり、セクハラまがいの事をしていた時だった。
つまり、田中さんはゲイだったのだ。
とは言っても、ゲイだから問題なのでは無い。
なぜそこに手を出すんだという理解不能な行動が意味が分からないし腹が立った。
同時にものすごく気持ち悪いとも感じた。
段々と、怒りや失望、そして情けなさといった感情が芽生え始め、次第に僕は田中さんに反発するようになっていた。
特に腹が立ったのは、仕事もしないと食べていけないのに、仕事を理由にセミナーに行けないと伝えると、
「仕事ばっかり行っても大事なチャンスを逃すし、セミナーに1人でも多く連れていって情報をインプットしてアウトプットする事が最優先だよ!」
と、言ってきたのだ。
今までそんな事をしていたがために借金までする事になってしまったし、
その事は田中さんに言っていたにも関わらずだ。
田中さんに対し、タダの馬鹿でセクハラオヤジでしかない…そう思うようになった。
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